D2C事業立ち上げ期の販売施策を振り返る

こんにちは。宮崎です。

当社ではかれこれ4年近くD2C事業に取り組んでいます。立ち上げ当時「D2Cビジネス」はブームとも言える盛り上がりを見せていました。

D2Cとは、「Direct to Consumer」の略で、企業がECサイト(自社が商品を販売するためのインターネットサイト)上で、顧客に直接自社製品を販売する販売方式を指します。

「D2C」というとカッコいいですが、要はメーカー直販という昔からあるモデルではあるのですがデジタル上の戦略と合わさりとてもあたらしいものかのように持て囃されていました。

以前はキャンプ場運営事業を行っていたのですが、通年で場所に縛られず販売できる商材を持ちたい(+ D2Cが流行っていた)という理由からフライパンのD2Cブランドを立ち上げることを決意しました。

今回は当社のD2Cブランドの立ち上げ期に取り組んだ販売施策を紹介しようと思います。細かく書き始めるとキリがないので詳細気になる人は気軽に連絡ください。

クラウドファンディングに挑戦

商品の販売施策としてはじめに取り組んだのがクラウドファンディング(以下クラファン)でした。

フライパンを作ってくれている工場とも調整し、クラファンで売れた分を初期ロットとして製造することとしていました。通常、工場に製造を発注する際には最小ロット(300個以上から発注可能)があるのですが「クラファンで売れた分 = 発注数」として受けてくれるとのことで、当社としてはとてもありがたい条件です。

クラファンでは「目標達成しているプロジェクト」に更に資金が集まる性質があるので、あえてプロジェクトの目標金額は低めに設定し裏目標として本当の目標を設定することにしました。

プロジェクトページ記載の目標金額:30万円 (裏目標:300万円)

今振り返るとなかなか挑戦的な裏目標ではありますが、クラファンで成功しているフライパンでは1,000万円超えのものもあり「これくらいはいけるだろう」と思っての設定でした。

クラファンが奮わない結果に、、資金ショートの危機

さて、40日間のプロジェクトを終えたプロジェクトの結果は??

67万円でした!(爆死)

プロジェクトページでは目標30万円のところ67万円なので、達成率200%超えではあるのですが本来の目標は300万円でありそのつもりで計画も立てていたので実際は大失敗です。

工場への発注数はクラファンで売れた分ではあるのですが、最低限の金型費用や広告費用など先立つものもあるためある程度の販売量がないと赤字になってしまいます。

本来であればクラファンの売上から出た利益を次の仕入れに充てることで安定的な販売につなげていくはずでしたが、実際には事業スタート直後から資金ショートの危機を迎えたのです。

ShopifyでECサイトを制作

クラファンと平行して一般販売用のECサイトを制作しました。

ECサイトはノーコードで作れるshopifyで作りました。月額3,000円ほどでコーディングができない方でもテンプレートに当てはめるだけで簡単にECサイトを作ることができます。

無料プラットフォームに載せまくる

商品はある。ECサイトもある。資金は無い。という状態でスタートした一般販売。広告費もないため無料でできる施策をひたすら取り組みました。

まず取り組んだのは無料で掲載できる販売プラットフォームに商品を掲載することでした。minneCreemaなどハンドメイトや小規模ブランドが主に掲載するプラットフォームに片っ端から載せることにしました。プラットフォームで商品が売れると手数料が掛かる成果報酬型なので、資金が少ない事業者も安心して取り組むことのできる施策です。

アフィリエイトプログラムを開始

同じ成果報酬型の施策としてアフィリエイトプログラムにも取り組みました。

「アフィリエイトプログラム」とはブロガーやインフルエンサーが自分のサイトやSNSで当社の商品を紹介し、商品が購入されたら手数料をブロガーに払う仕組みです。最近のSNSでよく見る「#PR」のアレですね。

アフィリエイトを行ってくれる方を探すサイトに掲載したり、ブロガーさんに直接連絡を取ったりしながらネット上で当社のフライパンに関するページが1ページでも増えるように取り組みました。

※プログラムによっては初期費用も掛かるので完全に無料ではないかも知れません。ご注意ください。

最後の希望をFacebook広告に託す

当然、SNS運用など他にも資金を掛けずにできることはやっていたのですが泣かず飛ばずの状況でした。

商品が売れず、やることもないのでひたすら受託開発で少しずつ資金を貯めていました。正直、当時抱えている在庫を売り切ったら事業を撤退しようかとも考えていました。

撤退する前にできることは試しておこうと最後の施策としてSNS広告(Facebook広告)を試してみることにしました。

たしか1日の予算も数千円だったような、本当になけなしのお金で広告を掲載していた記憶があります。

広告の反応を元にECサイトを作り変える

Facebookに広告を掲載すると、ある画像ではクリックが多いが他の動画ではクリックが少ないなどこれまで気づかなかった傾向があることに気づきました。

**「広告で反応の良い画像・テキストがお客さんがECサイトで知りたいことなのでは?」**と思うに至りました。

そこで以下の流れで検証・サイト実装を繰り返していくことにしました。

  1. 商品の訴求ポイント(カッコいい、ゴシゴシ洗える など)を洗い出す

  2. 性別や年齢などの属性でパターンを作る

  3. 各訴求パターンを各属性パターンそれぞれで広告を配信

  4. 反応率を計測し、パフォーマンスの高い訴求ポイントを元にECサイトを改修

ここで重要なのは私の中で広告費に関する認識がガラッと変わったことです。

通常、広告費とは販売促進費と考えられ「いくら広告費を掛けたらどれだけ売上が上がるのか」という視点で捉えます。

ただ今回は広告費を販売促進費ではなくテストマーケティング費用として捉えました。どのパターンの訴求が効果が高いのか、短期間で検証するためにSNS広告を使うことにしました。

SNS広告は配信費用や対象ユーザーを細かく指定でき、反応があったかもリアルタイムに把握することが可能なのでテストマーケティングに適していたのです。

さらに「売れるサイト」を目指して

広告を利用した仮説検証・サイト実装を経て次第に「SNS広告 → サイト訪問 → 購入」という事例が生まれてきました。

現在はSNS広告だけでなくGoogle広告にも広げ、安定的に売上が作れるようになりましたが初期はどうやったら売れるのか全く分からずに右往左往していました。

ユーザーと直接コミュニケーションが取れないECサイトでは、ユーザーが何に興味があってどんな不満を持っているかなどを想像しながらさいとを作るしかありません。SNS広告を使いユーザーの実際の反応を見ながら仮説検証を回してく方法はどんな事業者でも役に立つ方法なのではないでしょうか?

当社ではより売れるサイトを目指して広告画像やテキストの見直しやランディングページの改善を絶えず行っています。EC運営はいろいろな施策があり終わりのない改善作業の連続なので課題が次々に出てくると燃える人に向いている事業ではないかと思います。

一覧に戻る